元気な作業療法士の高坂です。

今回は、脳卒中の方のリハビリを行う中で普段から気を付けていることを1つ動画として作ってみました。

なぜリハビリの時に姿勢を注意されるのか?

脳卒中になった方の中には、医師から「右脳の障害で反対側の左手足が動かないんですよ」って話を聞いた方もいるんじゃないでしょうか。

じゃあ、なんでリハビリの人は姿勢に気を付けながら運動を行うように指導をしているのでしょうか。

実は、手足や片側だけの問題ではないんです・・・

一般的に右側の脳は、左手足の動きを担っていると言われます。

これが、人間の脳からの神経システム的に皮質脊髄路と言う動きを担っている神経系です(図1)。

図1

一般的にリハビリで麻痺側の手足の運動を行っている時は、この神経システムに関与していると考えられます。

ただこれだけでは、中々良くなりにくく、リハビリスタッフから「体を起こしてください」、「体を起こしましょう」などの声掛けを受けたことはないでしょうか。

半身だけでない?身体を動かしにくくするメカニズム

そうなんです。実は、右側の脳であったとしても同側(同じ右側)に対しても影響があるんです。それが、網様体脊髄路と言う神経系なんです(図2)。

図2

網様体脊髄路は、主に体幹や肩、臀部などの両側に関与していると言われています。

例えば、

・立ち上がろうとすると麻痺していない手で手すりを引っ張る人
・杖歩行をしていると杖にもたれたり、押し付けながら歩く人

などなど麻痺した手足の問題ではなく、麻痺していない側がうまく使えていない要因にもなります。

要は、麻痺側の力が出ない人でも麻痺していない側がうまく使えれば、歩けるなんて方もいると思います。

麻痺していない側の影響で麻痺側が、うまく使えていない人も多く見受けられます。

発症から時間が経っていても、麻痺していない側が楽に動けるようになっただけで、麻痺側の手足が動くようになったご利用者様も当施設にはいらっしゃいます。

なので私は、麻痺側・健側(いい方)とは言わず、麻痺側・非麻痺側とご説明させて頂いています。

脳卒中のリハビリで知っていてほしいこと①

是非、一度姿勢を見直してみてはいかがでしょうか。

今回のように麻痺側だけを動かしていてよくなる人もいますが、麻痺していない側のケアが麻痺側への影響を伴っている方もいらっしゃいます。

個人差もありますので、気になる方はお気軽に当施設へご連絡をお寄せください。お待ちしております。

takasaka2
作業療法士 高坂光彰

元気な作業療法士の高坂でした。

LINE友達募集PR
LINE友達募集中