いつまでに、どうありたいか?
リハビリを行う中でも「本当にどのようになりたいか」「歩行や動きが良くなることでどうしたいか」など、より目標を明確にしていくことは大切な作業となります。
その目標が具体的であればあるほど、リハビリに取り組む意欲につながります。
N様の復職の目標は令和2年の2月です。
その為に、リハビリでは「歩行を良くしたい」「腕の挙がりを治したい」 と、意欲的に取り組まれ、改善もみられています。
必要なリハビリを考える
その時に少し立ち止まって考えることは、歩行だけで復職がスムーズに行くわけではありません。歩きを良くすることと並行して、もう一度目標となる復職について考える時間も必要となります。
N様の場合、前職が営業職のためスーツの着用が必須となります。
何ヶ月も着ていないスーツに袖を通して時間通りに出かけるためには、準備にどれだけ時間がかかるかを考え、出発予定時間から起きる時間を逆算しなければなりません。
以前は日常として行っていたことも、月日が空いてから実際にやってみると気付かされることも多々あるようです。
ビシッとスーツ姿で時間正確に来訪して頂きました!
「スーツは9ヶ月ぶり。僕にとっては戦闘服です!」との言葉。
鞄を持っての歩行となると、リハビリ時の歩行とは違い、身体に緊張が見られる様子もありました。
ネクタイも多少時間はかかるものの、今日のために練習して可能となっています。
お昼ごはんはコンビニのおにぎりも想定し、実践してもらいましたが、あまりにもスムーズに出来てしまい、私たちが驚かされてしまいました。
ペットボトルも右手で固定し左手で開閉可能となります。
本当の目標達成に向けて
最後にN様から「もう一度、靴をしっかり決めてからスーツで来て良いですか?」との言葉が聞かれました。
目標を行動に移して体感できたことで、N様の顔つきが本当の復職を見据えて一段ギアが入った様に映りました。
脳梗塞リハビリステーション長野では、身体機能の向上はもちろんのこと、その方の生活も含めリハビリと考えています。安心してその日を迎えられるために、今後もお力になっていきたいと思います。